バルサモ:
彼は、イタリア系20才の若者である。「フェニックス伯」という名で通っていたが、彼の本名はバルサモというのだった。彼は、死に瀕する父親アルトタスを救うべく12の因子を探索している。イルミナティに潜入することに成功し、その結果、フランツ一世を死に追いやる張本人となった。彼は、オーストリア皇帝が死に際し、娘のマリー・アントワネットに秘密を漏らしたことを嗅ぎ付ける。
バルサモは、妖しい術を使い熟す人物で、催眠術を駆使して人の精神をコントロールすることができた。また、霊媒(純な心をもつ娘)を通して、人の心を読むこともできた。まず、ロレンツァの額に手を触れる。すると、彼女は一種のトランス状態に陥り、読みたい心の持ち主と同化する。こうして、バルサモには他人の考えていることが分かるのだ。
バルサモは、大層ロレンツァを愛しているものの、ロレンツァの方はそうではなかった。アルトタスが彼女を暗殺したところに出くわしたバルサモは、12の因子を奪い、彼女を蘇生しようとする。
一方、デュ・バリー夫人は、バルサモの共犯者である。
ミュージカル『ロックオペラ・モーツァルト』に登場するこの俳優が理想的なバルサモのイメージです。ご存じの通り、この作品は『バルサモ』と同時代の背景を持っています。
これはバルサモの「優しい誘惑者として顔」ですので、ご参考まで。
それに対し、これはバルサモの「悪人としての顔」です。
こちらの動画を通して、バルサモの所作とその苦悩する様がお分かりかと思います。実際、バルサモは悪魔たちとの戦いに挑まねばなりません。